名建築に浸る桃山風呂<湯田中温泉よろづや>

よろづや旅館の名物風呂に入りたくて、旅先を長野県湯田中温泉にした。
湯田中温泉の旅館「よろづや」にある6つのお風呂のうち、特筆すべきは純木造伽藍建築の桃山風呂。2003年に国の登録有形文化財に指定され、日本の大浴場ベスト10にも選出された名物風呂である。桃山風呂と庭園露天風呂は雑誌の温泉特集やネットでよく目にして行ってみたかった。

私が温泉旅行の行き先を選ぶポイントは温泉の泉質、効能より、露天温泉の景色や建築デザイン。露天風呂なら清流沿いか森林の中にある露天風呂、内風呂なら木造建築が美しい浴場が好み。湯田中温泉はローカル色が強くて地味な温泉街だが、調べてみると近くに猿の温泉で有名な地獄谷野猿公苑がある。温泉に入る猿も見たい!

湯田中温泉「よろづや」
創業寛政年間。200年以上続く、著名人にも愛された 信濃国を代表する湯宿。
長野電鉄「湯田中」駅から徒歩7分 ※時間によって送迎あり

湯田中温泉「よろづや」のロビー
事前にホテル予約サイトで見た写真よりもきれいな印象。もちろん旅館のおもてなしも良かった。

和風モダンなラウンジで、Welcomドリンクの抹茶とお饅頭を頂いてチェックイン。
ラウンジには無料のコーヒーやデトックスウォーターもあり、お風呂上りに水分補給できる。

ロビーを彩る和風のランプと歴史を感じる調度品が心和む空間

窓際に広縁を備えた、標準的な和室10畳のお部屋/33㎡  
いろどり会席付きのスタンダードプランで予約。

3つの源泉をもつ「よろづや」では、登録有形文化財に指定された純木造伽藍建築の「桃山風呂」や野趣あふれる「庭園露天風呂」など、趣溢れる自慢の6つのお風呂を愉しむことができる。

桃山風呂は男女入れ替え制
利用時間:ご婦人 15:00~21:30 / 殿方 22:00~ 9:30
日帰り入浴は実施していない。

桃山風呂の脱衣場。善光寺詣で帰りに旅人が持ち寄った千社札があちこちに貼られている。
浴室扉の上にある木彫りの看板の文字「洒心(さいしん)」とは、”心を洗う。悔い改める。”という意味。身体だけでなく心まで清めるということだろうか。
脱衣場に貴重品ロッカーあり。

国の登録有形文化財に指定された純木造伽藍建築の桃山風呂 Momoyama Bath, Yoroduya

大浴場は1951年(昭26年)に完成。虹梁や組物など社寺建築の技法を巧みに用い、浴室天井は折上格天井。宮大工が集結し約3年の歳月をかけて完成されたという。建築家、沖津清の設計。

タイムスリップしたかのような空間で、なめらかな湯に浸かりながら名建築に酔いしれることができる。温泉蒸し風呂、庭園露天風呂も併設している。24トンの湯積を誇る内湯は、もちろん厳選かけ流し。

弱アルカリ性のお肌つるつる美肌の湯。
泉質:ナトリウム塩化物・硫酸塩温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
効能:無色透明でサラリとした温泉

シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、化粧品類、ドライヤーあり。

桃山風呂併設の庭園露天風呂は、寺院の池のような広い湯舟。

庭園風呂は奥まであり、かなり広い。湯の温度もちょうど良いので長く浸かっていられた。
もちろん、温泉に入る前と途中も水分補給している。

Garden Bath, Yudanaka Onsen Yoroduya
※夜は撮影できないので、よろづや公式より写真引用

特に夜の庭園風呂は感動的だった。誰もいない静かな湯に浸かっているとまるで江戸時代の寺院にタイムスリップしたような不思議な気分になった。リラックス効果抜群!

俳人、小林一茶など多くの著名人にも愛されてきた温泉。はるばる東京からきて良かった。
スタッフのホスピタリティも良く、この庭園風呂に入りに又来たい。

写真はないが、他にもしののめ風呂という内風呂、露天風呂、ジャグシーがあり、女湯は朝入れる。

桃山風呂 自由撮影時間 9:45~10:00>
宿泊者はこの時間に桃山風呂の撮影できるのが嬉しい。
スタッフが案内する見学ツアーもあり。

2022年3月、プライベートSPA「梵」がOPEN
老舗旅館のサウナとは思えないほどきれいでおしゃれなサウナ新設。
ロウリュウサウナ、温泉スチームサウナの2種類のサウナを採用。
サウナの後は、しっかり冷やされた水風呂と、天然温泉で「ととのう」時間に。
サウナは日帰り(デイユース)利用できる。
2名利用時、お一人様あたり 6,600円(税込)~

旅館の楽しみである朝食と夕食。信州らしくお蕎麦や野沢菜も。
個室なので他の客と顔を合わせることなく食事できる。私の様な写真好きなj女性に最適。旅館のスタッフも女性おひとり様は結構多いと言っていた。一人旅Welcomな旅館は嬉しい。よろずやは女性誌「CREA 楽しいひとり温泉」に掲載されていた。

信州の朝ごはん。左の「温泉蒸し」につけて食べる自家製の「まーず味噌」が美味しかった。
コーヒーはラウンジで。

猿の温泉、地獄谷野猿公苑(Snow Monkey park) 猿が可愛くて行って良かった。

隣の渋温泉も情緒あふれる石畳の温泉街で散策するだけでも良かった。渋温泉街も外国人ツーリストがかなり多い。足湯に浸かっている外国人にどこから来たのか聞いてみると、ベルギー、イスラエルなど多国籍。
湯田中温泉も渋温泉も土産屋、町民の人がフレンドリーでやさしい。
カメラ持参で分かりやすい旅行者の私に、こんにちは~とあいさつしてくれるので良い印象だった。

東京は3月に桜が散ってしまったけれど、湯田中は桜満開だった。仕事を忘れて非常にリラックスできた休暇だった。そろそろ海外旅行に行きたいけれど、4月と5月は国内温泉旅行のベストシーズン。マイブームの温泉をもう少し日本で楽しみたい。

この後、湯田中→長野→軽井沢→草津へ列車とバスで移動し草津の旅館で1泊。湯めぐりはつづく…

湯田中温泉の旅館「よろづや」
長野県下高井郡山ノ内町平穏3137
予算:1室1名宿泊(夕食付)は1泊3万円~

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